01

Alden 954 Shell Cordovan Monk Strap 復活途中記

長い放置で色が抜け、傷と滲みに覆われた名作954の修理依頼がありました。私も3足持っているモンクストラップコードバンをこのまま簡単には終わらせません!。修理、フルメンテ、カラーリング、そしてポリッシュ。その工程を通して見える「ここまで戻るぞ」という事実を、途中経過ですが公開します。

02

まずは修理前。全体の色は抜け、表面には乾きと滲みが広がり、艶は深く沈んでいました。長く眠っていた靴特有の、どこか力の抜けてしまったどんよりとした空気が漂っています。

「放置によって曇ってしまった954…」

03

モンクストラップの顔とも言えるバックルまわりも、さすがに無傷ではなかったです。ゴムは弱り、保持力は低下。緑青も発生し、美しさだけでなく、機能面でも手当てが必要な段階に入っていました。

「写真のバックルゴムはすでに交換済み。ここから緑青を除去しつつ真鍮を磨きます!」

04

ヒールもまた、年月を正直に映しています。単なるトップリフト交換では追いつかず、今回は新しいものへ作り変えました。靴全体の佇まいは見違える。

「写真のヒールは再構築済み。」

05

ヒールのみ先行して再構築しひとまず履ける段階へと蘇る。アッパーはまだ眠ったまま。ここからの一手で全体の雰囲気を再生する流れへ移行します。

06

ここから比較写真。修理前と修理後を並べます。表面の沈み方、色の立ち上がり、光の返り方。ホーウィンシェルコードバンの回復力はやはり特別です。

「沈んだ表情から、艶を受け止める表情へ」

07

左右を見比べると、補色とメンテナンスの効果がより鮮明でしょう。まだ途中経過ではあるものの、ここまで戻ります。その事実だけでも、コードバンを手放さずに向き合う価値は十分にあります。

「コードバンならではの復元力が見える一枚」

08

修理後の姿。ヒールまわりは引き締まり、全体の印象がぐっと整った。まだアッパーにはやることが目白押しですが、土台が整うと靴の説得力はまるで違います。

「修理後のリアビュー。ヒール再構築で佇まいが締まってきます」

09

フロントから見た印象も大きく変わります。ザラつきを取り、補色で深みが戻り、ポリッシュで光が乗る。履き皺は歴史として残しつつ、表情だけは再び前を向かせる。そんな仕上がり目指して。

「色と艶が戻り始めた修理中のフロント」

10

バックルの輝き、革の締まり、全体のトーン。ここからさらに補色を重ねて、ポリッシュを詰め、コバまで仕上げれば、まだまだ伸びしろが。今回はあくまで途中経過ですが、954の魅力は十分に立ち上がってきたのが分かります。

「完成はまだ先。それでも名作の輪郭は、もう戻り始めました」

Alden 954は現在受注停止中で、再開は未定。それだけに、サイズが合うなら間違いなくおすすめしたい優れた逸品。モンクストラップ好きはもちろん、コードバンの深みを知る人ほど響く一足です。(私は響きすぎて3足も買ってしまった)

コードバンレザーのメンテナンスは、ぜひお任せください。色抜け、乾き、傷、曇り、艶不足。状態を見ながら、靴ごとに最適な方向で整えていきます。まずはご相談ください。

〒942-0001 新潟県上越市中央2丁目5-5
TEL 025-543-4061
営業時間 10:00〜19:00
定休日 月曜日(不定休あり)