THURLESTONE


昨日に引き続きTANNER BATES(タナーベイツ)で作られたカードホルダーをご紹介します。今回は、同社の使用している革の中でもハイエンドレザーとなる「ロシアンキップレザー」、「オークバーク」、「イタリアンワックス」の3種類です。ひとつずつご説明していきましょう。




Oak Bark Leather


下の画像4枚は、カードを挿した状態のシミュレーション。3箇所挿せるように設計されています。それでもかなり薄くコンパクトです。この写真サンプルの皮は、OAK BARK です。オークバーク(oak bark)レザーは、イギリスのデヴォン州で特に有名な革素材で、樫の樹皮を使用してなめされることで知られています。この革は、耐久性が高く、時間とともに美しい経年変化を遂げる特性を持っています。使用するにつれて、オークバークレザーはヴィンテージ感が増し、傷や使用の痕跡が味わい深いものとなるそうです。また、TANNER BATESの代名詞的な革でもあり、ベルトやバッグなど多方面で活躍しています。


オークバークBROWN
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RUSSIA KIP LEATHER


続いては、ロシアンキップ。伝統技法を用いて作られたロシアンキップレザーは、樹皮から抽出したタンニンを用いて長期間かけて鞣されます。具体的には、イギリスのベイカー社などが、オークやヤナギ、カバノキの樹皮から抽出したタンニン溶液で12か月以上かけてなめす方法を採用するそうです。なめしの後、革はカバノキ油やその他のオイル、ワックスで仕上げられます。これにより、革は耐水性や耐久性が向上し、独特の香りと風合いを持つようになります。大量のワックス含有によりブルームが発生する特徴もあります。ロシアンキップレザーは、その耐久性と美しい外観から、財布やバッグ、履物などの高級革製品に使用されます。特に、表面に施されたダイヤ柄の型押しが特徴的で、視覚的にも魅力的ですね。高級レザーとして珍重されています。


ロシアンキップBLACK
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ロシアンキップBROWN
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ITALIAN LEATHER


イタリアンレザーは700年以上の歴史を持ち、フィレンツェを中心に伝統的な製法が受け継がれています。その多くは、植物性タンニンを使用したなめし技法で製造されます。この方法は、革に独特の風合いと耐久性を与え、時間とともに美しい経年変化をもたらします。イタリア植物タンニンなめし革協会によって厳しい基準が定められており、この基準を満たした革のみが「イタリアンレザー」として認定されます。これにより、世界最高水準の品質が保証されています。TNNAER BATESで使用するイタリアンレザーは、WAX加工を施してあり、革表面に無数の皺がクラッキング状に入り、それがなんとも言えないビンテージ感漂う味わいを醸し出します。


BRACKEN WAX
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TABACCO WAX
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直接手に触れる品物ですので、自然にエイジングされ行く過程は面白いです。極たまにメンテナンスしても良いですが、ノーメンテナンスでもかなり長持ちます。もちろん修理対応も可能ですので、よっぽど雑に扱うことがない限りは、ほぼ一生物と考えて良いでしょう。


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