_DSC7830


当店とは長いお付き合いのM沢様からお預かりしたレッドウイング。1日10km程度歩く人で、多い日だと20kmくらい歩くらしい。というこで、ソール、特にヒールの減りが尋常じゃない。普通は、減ったらヒール交換すれば良いと考えるところなんだけど、そんなこといちいちやっていたら懐事情が大変です。

ということで、お手軽に交換できるキストというパーツの交換で何年も凌いできました。これは、ヒールの減りやすい部分に装着する減り抑止のためのゴムパーツのこと。三日月状で、ヒールにピッタリ合う形状の薄いゴムです。

ところが、やっぱり減りが早いので、これすらも何度も交換してきました。このパーツ、装着の際に釘を使って固定するのだけれど、何度も着脱を繰り返していると釘を打てるところがなくなってきます。穴を塞いだりして、急場凌ぎで釘を打つこともして来ましたが、ついにヒールそのものが現に到達!

ソール本体も随分と減って来て、年数が経ったていることもあってゴムの劣化も見られるようになりました。この際、ヒール交換のついでにオールソールしましょうか、ということで、オールソールリペアしました。

_DSC7833


もともと装着されていたビブラム#100をフロントに使用しつつ、ヒールをフラットなビブラムの「ゴジラ」へ変更を打診。これには訳があって、キストを装着する際になるべく面がフラットなのが装着しやすいのと、ゴムに耐久性があることでした。ビブラム#100だと溝が凄く深いので、釘を打てるところが限られてしまいます。しかし、ゴジラならその心配はありません。好きなところに打てそうです。なにより最悪打てるところがなくなっても、ゴジラそのものでしばらくはヒールは持ってくれそうです。なんせGodzilla!です。きっと強いに違いない(笑)

ヒール用のスチールというのもあって、減らなくていいんだけれど、正直滑って危ない。やはり安全性を取るとゴムが一番。減ったらこのゴムだけを交換していればいいのだからお財布にも優しい。M様には最もベストな選択となっているようです。

_DSC7829


さぁ、今回のリペアで、このレッドウイングは何年持つでしょうか。密かな楽しみが増えました。