先日、某デザイナーズブランドのモンクストラップの修理依頼がありました。思い入れのある靴のようで、どうしても直して欲しいということでした。上の写真は修理後で、下はソール加工したものです。
そして、下のいくつかの写真は、修理前の状態です。
結構なハードクラッシュ状態でした(笑)
軽くみていきましょう!
アッパーの傷は、普通です。よくある状態。これは特段指摘する部分はありません。強いて言えば、ライニングが合成皮革で寿命間近。
酷かったのは、ヒール状態がとんでもないことに・・・。初めて見るような壊れ方です。
さらに根本から外れてしまっています。接着だけでした・・・。これでは流石にねぇ・・・。
ソールも案の定のバックリ系。直せるんかな・・・。
結局もともとは、セメンテッド(接着)の靴でした。
しかも縫い目にみえるウエルトっぽい部分は実はそれっぽく見せているフェイクパーツ。ヒールは、ほぼプラスチックのような素材。うーん、そうですか、一体いくらしたんだろうと調べてみたら「え〜ウソだろ〜!?」というびっくりプライスでした。こういうのを作って売ってしまうんだぁ。ちょっとショックでした。
しかし、これを改造して、ソールは縫い付けできるようにウエルトを追加してもらい、さらに強化でハーフラバーやラバーヒール、そしてトゥスチールを装着して。当然ながら修理費は張りましたが、買い換えるよりも随分と安く済みましたし、何より思い出の詰まった靴を処分されずに済んだのは良かったなぁと思う次第です。
今後は、今までのようにヒールがバックリ割れたり、簡単にソールが剥がれるような心配もありません。アップデートされたご愛用の靴。ぜひ楽しんで履いて頂けたら嬉しいです!
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