今は無きMOTORATORYブランドの財布をコンプリートしてくれたお客様。今でも大事に使ってくれています。ほぼノーメンテのため、脂シミや傷の目立つ部分はあるものの道具感がよく出ていて、丈夫な製品だったんだなぁと改めて感じられるエイジング。
MOTORATORYは、MOTOと研究所(ラボラトリー)を組み合わせた造語をブランド名にしたもので、通常のMOTOやMOTORとは一線を画するデザインライクな製品を限定生産していたシリーズでした。この時は、丸い型押しされた模様が可愛いシリーズで、長財布、カードケース、コインケースとラインナップされていました。色展開もされていました。
新品時はもっと明るいベージュ色をしていたと思いますが、使い込まれた革はご覧のようにブラウン色に変化していていい感じです。
革製品というものは、人間と同じで成長し続けるものです。どのように成長するかは使う人の接し方で変わるので、その辺に革製品の魅力があると思います。
綺麗に使う人もいれば、ほとんど使わないで飾っておく人もいるし、徹底的に使い倒している人もいます。それぞれで、風合いが異なってくるので、その人となりを革製品から垣間見えることもあります。
芸術品とは違うけれども、その人が使ってきた歴史が刻まれた唯一無二の革製品は、使っている本人にとっては、芸術品に勝るとも劣らない存在なんだなと気付かされるのです。
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