こちらのバッグは、イギリスで製造された「ビルアンバーグ」のメディスンバッグです。製造から10年以上が経ったもので、オーナーさんは地元の女性のお客様です!。
当時、当店で一目惚れして買って頂いてからメンテや修理しながら今でもお仕事で使って頂いています。この写真だけ見ると、丁寧に使っている、もしくは晴れた日にだけ使っているのかな? と思う人もいるでしょう。ところがどっこい(笑)
スーパータフに使ってくれていて、このバッグもその期待に応えて長年お仕事をサポートしてきてくれたのです。
今回、長年蓄積されたダメージが加わっていて、大掛かりな修理(というか手術に近い)を施すことで、また使えるように仕上げてもらったのですが、出来上がってきたバッグを見て、とても美しい仕上がりに感動してしまいました。新品感と使用感が巧くミックスされたような感動的な仕上がり。
それでは、入院時のメディスンバッグがどんなだったかご覧ください。こちらです!
どうです? ビンテージレザーバッグのようなひび割れがあちこちに散見されますね。
ハンドルに至っては、毎日のように重たい荷物と汗や雨にも耐えてきたことが容易に想像できるダメージがありました。全体がひび割れていて、もうそろそろ切れてしまいそうな状態・・・・。
と思っていたら、
「いや、もうこれ切れているんですよね、ハハハ(笑)」って、あっ! ほんとだ。根本からバックリ切れていました。これでは使うことができませんよね。でも、よくぞここまで使ってくれて、さぞバッグも嬉しかっただろうと思います。
結局ハンドル周りは新たに作り直してあげることになりました。職人技が凄い。どんな革バッグでも直せるわけではないと思いますが、今回のビルアンバーグに関しては素晴らしい出来栄えで戻って来ました。なんどもいいますが、感動しちゃいました。
感動なのは、それだけでなくこれを修理してまた新品に戻ったような表情になったこと。ここで一旦いままでのエイジングはリセットされますが、また長い長い旅をこのバッグと共に過ごして頂けるのです。そこに、このバッグの価値や魅力が一層加味されていくのだろうなぁと思いました。
修理に出すときに「結構修理代金するかもしれません」というと「いいの、いいの!、だってこのバッグ気に入っているから!」。
N.T.さん、これからも引退するまでバッグともども頑張ってください!
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