DSC_3473


「工場を出た時が魅力100%で、以降そのパーセンテージは徐々に減っていく」と言われるイタリア製品ですが、フラテッリジャコメッティに関しては全くそれは当てはまらない。もう登場してから何年も経つというのに魅力は減るどころか増していく一方である。

DSC_3474


イタリア靴っぽくないからかもしれない。気を衒ったデザインが持てはやされがちなイタリア靴ですが、ここのブランドは靴作りに真面目というか、イタリア人ぽくないというか、何か違うものを持っているように感じる。(ドロミテという雪深いところに住んでいるからだろうという可能性も若干あると、雪国育ちの僕にはなんとなく感じるものがある)

DSC_3475


ある意味、イタリアのセンスという「型にハマらない」ところが凄く好印象。ジャコメッティーらしさを色濃く残しつつもオーセンティックさとは違う、伝統芸的な佇まい、雰囲気を楽しませてくれる靴作りと技術を背景にした履き心地の良さ。それが、結果的に「いつまでも好きな靴」になってくるのかなぁ。と。

DSC_3476


今の世の中、飾って楽しむというのもアリだとは思うけど、僕はそうじゃない派。どんなに傷が付こうとも色が焼けようとも、その後、修復させて元の色と違ってこようとも、それは自分で大枚叩いて買った靴だからとことん楽しんでやりたい。ただそれだけ。雨や雪の中を長時間履いたらどうなるか、そんなこと知ってどうする? と思うかもしれないけれど、僕はそれが究極的な楽しみ方なんだから、どうしようもない。(実際、怖くてできないって人の方が大多数)←これを打開したいと思ったことも一時ある。

でも、それを許してくれる靴っていうのに出会えたときの喜びはひとしおなんだよなぁ。

経験的に言えるのは徹底的に使い倒し、そこに苦い経験とそれを乗り越えたポジティブな経験が加わることで、かなりの確度で素晴らしい想い出と記憶に残るモノとなるんだよね。

たとえば、

『なんであの時、もうちょい待ってれば晴れたのにー!!』とか。
『右足から出さなければ、コンクリブロックにつま先やられなかったのにーーー!』 とかさ(笑)

グショ濡れになった、ザックリと傷が入った、あ〜、やってもうたぁ、どうしよう。困ったときのナトリヤだ〜って人もいると思う

でもそれが後で、なんかの拍子に話のネタになって、で、どんな靴履いてんのってなった時に、えっー、そんな高い靴でー!? ってどんどん盛り上がっていくわけで。

ハハハ、この気持ち分かるかなぁ。分かんないよなぁ。

んー? なんだこのブログは。書いてて変な方向にいってしまったぞ。
これも僕ってことで許して。



詳細