長い歴史のあるパンチドキャップトゥ

2006年に新デザインが起されたコードバンキャップトゥの現行モデルです。旧5625よりもスマートな印象であり、軽快さとインテリジェンスさが加味された上質なCAP-TOE(クウォーターブローグ)を目指して作り上げられているのが見て取れます。大きく変更となった点は、ソール面です。レギュラーウエルト仕様となった事で、現代のスーツスタイルに文句無しに溶け込みます。シングルソールもその一つ。しかし、昔ながらのグッドイヤー製法やフットバランス社アーコヒールの装着など、何も変えない姿勢も評価したい部分です。

履き心地に違いが出るモディファイドラスト

ライニングは、ベージュ色フルレザーライニング仕様で現在製産されているオールデンシリーズと同一の物となります。包み込まれるような履き味を提供するのはモディファイドラストです。もともと矯正靴として開発された木型ですが、その優れた履き心地とスタイリングを矯正靴だけに使用するのではなく一般にも広めた功績は、とても大きいです。初めて足入れする瞬間は、いつも緊張に包まれますが、モディファイドラスト独特の空気が押し出されるシュポッという圧搾音は、「あぁ、やっぱりオールデンだなぁ」と感じる一時なのです。

確かな存在感を感じるが主張しすぎない

ベーシックな一足としての定義は、人それぞれだと思いますが、オールデンの提唱するベーシックさは、ヨーロッパ靴のような寸分の隙を与えない完璧さとは異なり、どこか哀愁漂う、人間臭さや道具感が魅力なのです。数多くのブランドが身売りしたり経営陣が第三者となる中で、奇跡的にもオールデンは、創業一族が今でも経営している事こそが、他社とのアドバンテージとなっている様です。老舗としてのシューメーカーが作る靴だからこそ感じられる物は、きっとある筈。本物の一足を所有する喜びを味わってみませんか。



●サイズ感　　長さ=普通　|　幅=普通　|　甲=普通

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