オールデンDRESSシューズのトップに君臨するV-tip。中でもカルト的ファンを獲得し続けているのが、こちらの54321です。シェルコードバンを搭載した珠玉の逸品。#8(ナンバーエイト)カラーは、オールデンでは「ダークバーガンディー」と呼ぶ色に染色されてます。色合いの自然な変化がファンを魅了する革であり、履きシワが語り出すことで現れる唯一無二の表情が魅力と言われています。
さらに木型に採用されているモディファイドラストは、他社では真似のできない攻めた造形が有名です。パッと見ただけでは分かりませんが、履くと如実に分かる土踏まずのウエストガース部アーチ形状が絶妙で、この靴を履いてまず最初に感動するのがこのアーチによって持ち上げられる自身の土踏まず部分の気持ち良さです。
他では絶対に味わえないオールデンだけの専売特許と言っても良い部分で、これがまた履き込んで行くとフットプリントといってインソールのフットベッドコルクが足裏形状に沈んで行くのですが、同時に土踏まず、ボールガース(指の付け根周辺)部分の革も足なりに馴染んで来て手放せない一足へと変化を遂げます。もちろん完全に自分のものとなるまでには相応の時間は掛かりますが、そのスローな時間の流れが堪りません。
デジタル社会となった今、何もかもが最初から出来上がったものばかり、何でもかんでも速く、完璧(そんなものは実際無いのに)にという時代にあって、180度逆行するのがこういう本格革靴の世界だと思います。アナログなんて言葉がなんだかんだフィットするワードかもしれませんが、人間が手作りして生み出した製品こそ感動させてくれるものは無いと思わせ続けくるのがオールデンであり、中でもDRESSシューズにおいてはこのVチップは、最強最高の教科書となってくれるでしょう!
買ったらそれはあなたのものなので、徹底的に履いて徹底的にメンテして長く愛用するのが正しい道具との付き合い方です。さぁ、オールデンの泥沼へようこそ!