「どうやっても光らないんだよね〜! どうにかして欲しい」という常連顧客様からのお持ち込みご依頼のオールデン990です。シェルコードバンレザーならではの細かな凹凸感が出ていて、それはそれで味ではあるのですが、やはりコードバンなので一度は光らせたいというたってのご希望でしたので、嫌らしくない程度に光らせてみました。
イギリス流だとほとんどワックスは使わないで、デリケートクリームだけで光らせてしまう超絶テクニックもありますが、ブラッシングにやたら時間を取られてしまい光沢の維持も大変です。かといってイタリア風の顔がクッキリとリフレクションに映り込むのは、腕の見せ所ではあるものの、いくらコードバンとはいえオールデンにはやりすぎ感もあり不釣り合い極まりないと個人的には思っています。
というわけで、今回はフランス流のぼんやり背景が映り込むくらいの上品な光沢に感じに仕上げてみました。
表面の凹凸感を消してからとも思ったのですが、せっかくの馬革ならではの味なので、この凹凸感を残してのポリッシュです。現物を見てやっぱりツルツルにして欲しいと言われたらまたやり直しですが、私としては使い込まれた感のある990に仕上がったと思います。
このあとは、サービスするお試しクリームを定期的に塗布してヤギ毛ブラシ(もちろん熊野ブラシに限る!)で磨いて頂くだけでツヤ感をバッチリ維持できます。そこはお客様にも頑張って頂くようにご説明するのみですね。
この熊野ブラシは光沢出したい人には絶対持っていた方が良いです! 超お勧めの逸品!